母乳の神秘に迫る

神秘1 赤ちゃんの吸う刺激が母乳を作る。

母乳って、赤ちゃんが生まれると自然に出てくるもの? 妊娠中はどうして出ないの? よく考えてみると不思議ですよね。

そこで、母乳の出るしくみについて簡単におさらいしてみましょう。


赤ちゃんが生まれると、ママの脳下垂体から「プロラクチン」と
「オキシトシン」という2種類のホルモンが盛んに分泌されます。
「プロラクチン」は乳腺に作用して母乳の分泌を促すホルモン、
「オキシトシン」は乳腺房の中にある母乳をおしだす働きのあるホルモンです。


母乳が出なくても乳首を吸わせるのは、
この刺激により「プロラクチン」や「オキシトシン」の分泌を高めて出をよくするため。
母乳は、出るようになってから吸わせるものではなく、赤ちゃんに吸わせているうちに、
その刺激によって出るようになるものなのです。

実は、妊娠中も「プロラクチン」は分泌されるのですが、
胎盤や卵巣から、この分泌を抑える「エストロゲン」と「プロゲステロン」
というホルモンが分泌されているため、
妊娠中は母乳が出ない、というわけです。


このように、母乳の分泌はホルモンの働きと深くつながっていますが、
これらホルモンの分泌をスムーズにするのは、
情緒的な面が大きく関わっています。
とくに「オキシトシン」は、
赤ちゃんの泣き声を聞くといった聴覚刺激、
外出後に赤ちゃんを見るといった視覚的刺激によっても分泌されるほどで、
赤ちゃんを思うだけで、母乳が乳頭からほとばしる、というのもこのため。
その反面、不安やストレスを抱えていると
ホルモンの分泌が抑えられることもあるので、
産後はゆったりとした気分で過ごすことが大切です。


赤ちゃんに愛情を注ぎ、やすらかな気持ちで
乳首を吸わせると、ホルモンが十分に分泌される、
そして、母乳の出もよくなるというわけですね。